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此処は二次創作ポケモン擬人化ブログです。                                    公式、関連の企業様とは一切関係ありません。 !人外/腐ネタ/年齢制限/その他もろもろ注意!
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≪読み物の扉絵は内容と接点を持たせている=時として古い落書きを出さねばならない
 しゃんでら♀ゆきまひ(オフ衣装)≫

調子に乗っての連続更新です、こんにちは!
どうせ上げに来るし、どうせ改行チェックするなら、まとめてやっちゃった方が良いなと思いまして……

  !!注意!!
・いつものセリフと効果音だけが並んでるやつ。
・流血と暴力とお決まりのベッタベタ展開
・こちらは腐向け作品と同じ製造レーンで製造されております(腐向けではない)
・今回、狂犬編のネタバレは 特 大 級 です(ツイッターに上げたやつにも書いてある内容)


今度こそ色分けできるように祈っててください。




     『学術都の向かいに広がる“黄昏の森”に、その屋敷はある』

     『人々が幽霊屋敷と呼ぶその屋敷では、不可思議な現象が夜な夜な起こる。
      その最たるは“宝部屋の悪夢”で間違いないだろう』

     『幽霊屋敷の地下深くにあるという宝部屋は、深夜にしかその口を開かない。
      中には何物にも変えがたい宝が眠っているが、未だその宝を見たものはない』

     『何故ならその宝部屋は、足を踏み入れた者に悪夢を見せるからだ。
      その悪夢はどんな化物よりも醜く、どんな怪物よりも恐ろしいという』

     『しかしその悪夢に打ち勝ち、見事宝を手にした者は、
      至上の宝と名誉を手にしたこととなり、
      未来永劫、全ての探検家たちに讃えられることだろう――』


  キヒト「――って話なんだ」
   ネス「…………」(机に突っ伏してる
   より「名誉とか興味ない俺らにはとても白けるお話で御座った」
  コマナ「本当にキヒトって変なところ子供よねぇ……」
  キヒト「おいおい、勘弁してくれよ。
      別に俺だって名誉とかに興味があるわけじゃない」
   より「じゃあ何だってそんな話持ってきたんだよ」

      (ギィ……)

  ウノメ「その怪奇現象をどうにかしてくれって頼まれたんスよね?」
  コマナ「あら、2人共おかえり」
  右&「ただいまッス!」
   ネス「頼まれた?」
  キヒト「あー……実は、まあ。
      さっき話した幽霊屋敷、今はヒトモシ族の貴族が使ってる事は知ってたか?
   より「ぜーんぜん」
   ネス「えぇ~より遅れてるぅ~」
  右&「プププゥ~」
   より「続けて」(無表情
  キヒト「で、実は次期ヒトモシ族長候補が旧レジスタンスの協力者で、
      その宝部屋が使い物にならないってミオ達に相談したらしい」
 カナバシ「払い師か」
  コマナ「まあ、そんな気味の悪い現象なら邪気絡みで間違いないでしょうからね」
  キヒト「そういう事だ。で、ここからが問題。
      出向いたのはいろほどだったんだが……」
   ネス「失敗したんですね、わかります」
  サコツ「むしろその流れで失敗しない方がおかしい」
  キヒト「……そうね。俺が話下手だよね。ごめんね」(いじけ
   より「オマエらやめなさいっ!!」
  コマナ「それで、いろほどは諦めちゃったの?」
  キヒト「……直接本人に聞いてみたが
      “自分じゃ手に負えない。二度とあの部屋に入りたくない”ってさ。
      中で何を見たのかも教えてくれない」
   ネス「旧レジスタンスの協力者っていうんなら、キヒトとも顔見知りなんだよね?
      もしかして、それでキヒトが頼まれちゃったわけ?」
  キヒト「ああ。だがミオには“汝では絶対に無理だ”って言われたよ。
      それで御前達のところに来たってわけだ」
   より「専門家で無理なら無理! って言えば良かったじゃん」
  キヒト「 あ れ に 逆 ら う 勇 気 は 無 い 」(手で顔を覆う
   より「お、おう?」
   ネス「でも俺たちだって慈善事業じゃないしな~。
      専門家で手を焼くような案件だしぃ~」(ねちねち
  キヒト「それならちゃんと報酬は山分けにするから安心しろ。
      分け前は……まあ7:3でいいだろ?」
   より「うちが3?」
  キヒト「7」
   より「だからオマエって奴は」(頭抱え
   ネス「ちなみに総額でいくらなの?」
  キヒト「ああ、えっとな……」(契約書とそろばんを取り出す

      (パチパチ……)

   より「お、羽振り良いねぇ」

      (パチパチ……)

   より「は……」

      (パチパ……)

   より「やめて!! もうやめてっ!!!」(焦
  コマナ「いくら何でも羽振り良すぎでしょう!?」
  キヒト「あと宝部屋のお宝も付けるそうだ」
   ネス「そういう事なら特別に……」
黒き夢一同「「「「「ちょっとは遠慮しろ!!」」」」」
 カナバシ「待てネス。断れ」
   ネス「カナバシが営業に口出すなんて珍しいね?」
   より「ちなみに何か理由でも?」
 カナバシ「勘だ」
   より「勘かぁ……」
  コマナ「勘じゃあ……」
 カナバシ「あのチビは連れて行くのか?」
  キヒト「いとしか? いいや、そこまで遠くないし……」
 カナバシ「連れて行け。連れて行かないならうちは請けない」
   ネス「ちょっと待ちなさいカナバシ。それを決めるのは俺だよ」
 カナバシ「…………」(睨
  サコツ「……あー、ごほん。アタシはカナバシさまの言う事も一理あると思うなぁ。
      本当に邪気絡みなら破邪の能力はバツグンでしょお?」
  キヒト「……悪い。気持ちは分かるが、却下だ。あの子は異形殺しの道具じゃない」
  コマナ「それには私も同意だわ」
  サコツ「むぅ……そう言われると困っちゃうけどぉ……」
   ネス「俺は一度、ミオ様の屋敷に行くべきだと思うけど」
  キヒト「と言うと?」
   ネス「知ってる限りで“宝部屋の悪夢”を見たのは、いろほどさん一人なんでしょ?
      で、退魔術の生みの親までいるとなれば、
      それはもう直接意見を聞くべきかなーと思って」
  キヒト「……わかった。邪気関係の経験はネスの方が多いし、従おう。
      それじゃあ、ミオ達と連絡が付いたらまた来る」
   より「ああ」
   ネス「主夫頑張ってねー♪」



      《数日後 ミオの屋敷》
   ミオ「駄目だ」
   ネス「ですよねー」
  キヒト「なんでそんなに俺達が行くのを阻むんだよ!
      別にそっちには関係ないだろう!?」
 いくさと「せめて駄目っていうその理由を説明しろよ!!」
   フシ「オイコラ犬ッコロ、ナニみお様ニナメタ口利イテンダ」
 いくさと「犬はどっちだオトコオンナ」
   フシ「ア゛ァ?」
   より「まあ不良セットは置いといてっと……ではミオ様。
      俺たち“黒き夢”のみで行く、というのではいかがでしょう?」
   ミオ「……承諾しかねるな」
   ネス「ではせめて、その理由を」
   ミオ「…………」
 いろほど「ミオ様、あれを放置するのも得策とは思えません。
      キヒト達でないのなら……」
  キヒト「だからなんでだよ!?」
   ミオ「勘違いしないでくれ、なにもキヒト達が特別なのではない。
      ただ、あの部屋との相性が悪いのだ」
 いくさと「あ? どういう意味だよそりゃ。いろほどと俺らじゃ弱点被ってねぇだろ」
   フシ「ダカラ口ノ利キ方ニ気ヲツケロッテンダコラ」
 いくさと「いちいち口挟むんじゃねぇよコラ」(額を突き合わせて睨み合い
 いろほど「あの部屋にタイプや種族は関係ないと思うぞ。
      といっても、俺一人の情報だから断定はできんが……」
   より「じゃあ何が関係あるんだよ」
   ネス「というか、一体何を見たのか教えてほしいんですけど」
 いろほど「…………」(ミオをちらりと見る
   ミオ「……いろほどにとって最も恐ろしいもの、だ」
   ネス「いや、ですからそれが何かを――」

      (ガラッ)

  ふうぶ「いろほどが一番忘れたい記憶、過去のトラウマ。
      そういうものを見たんだそうよ」
黒き夢一同『!』
   より「えー……どちら様でしょうか……?」
  ふうぶ「あっちはムシャーナのふうぶよ。
      この屋敷の管理をしながら、情報屋紛いなこともやってるわ。
      よろしくね」(お茶を配りながら
   より「あ、此方こそ、どうも……」(照
  ふうぶ「さて、続報が届いたからちゃっちゃと伝えるわね。
      幽霊屋敷を管理してる子が昨晩入ってみたら、
      宝部屋に大量の水が押し入ってきたそうよ。
      堪らずに飛び出しちゃったって悔しがってたわ」
  キヒト「管理してる子って……まさか、ゆきまひが直接入ったのか!?」
  ふうぶ「ええ。さっき電話でそう言ってたわよ」
  キヒト「無茶苦茶だ……」(頭を抱える
  ウノメ「兄貴、ゆきまひって多分ヒトモシ族長候補さんッス」(ぼそぼそ
  サノメ「現族長の妹君で、行方不明の族長さんの代理も務めてるそうッス」(ひそひそ
   ネス「へぇ」
  キヒト「いろほどが過去のトラウマ、ゆきまひが水か。
      一応確認だが、いろほどのトラウマってのは……」
 いろほど「水が苦手でどうやって滝行するっていうんだ!」(※拳による滝割り)
  キヒト「だよな」
   ネス「多分その人にとっての怖いものが待ち受けてるんじゃないかな。
      だから“その悪夢はどんな化物よりも醜く、どんな怪物よりも恐ろしい”
      なぁんて尾ひれまで付いちゃってるんじゃない?」
  キヒト「やっぱりそうなるか。
      ……で、なんでそれで俺達との相性が悪いって事になるんだ?」
   ミオ「自分の過去をすこし振り返ってみると良い」(溜息
 いろほど「俺のケースでは過去に見たものをそのまま投影していた。
      キヒト、いくさと……お前たちは直視できるか……?
      恐らくだが、お前たちを待っているのは……」
  キヒト「……炎か?」(真顔
 いろほど「っ……っ……!!」(拳を振り上げる
   フシ「バカトハ思ッテタガ、ソコマデトハ……」
 いくさと「悪い。オレ今回はパス」
  キヒト「へ?」
   より「いくさと?」
 いくさと「何が待ってるか分かったから好奇心もくすぐられねぇよ。
      何より……またあんな思いするくらいなら、別の仕事をコツコツやるわ」
  キヒト「! ……嗚呼、そうか」(急に表情が曇る
   ミオ「分かったようだな……君たちはどうだ?
      自分が何を見ることになるか、どんな思いをするか、そろそろ分かった頃だろう」
   ネス「ええ」
  コマナ「……ネス……私、今回は」
   ネス「いいよ別に。うちもそこそこ嫌な過去持ちが多いし。
      ちなみに現状で無理って言い切れる奴、挙手!」
  コマナ「はい……」(しょぼん
シンフォニ「す、すまない……」(ビクビク
 カナバシ「……」(控えめに
 いくさと「さっきも言ったがな」(頭ボリボリ
   ネス「おっとー? よりとキヒトが挙手してないの意外~」
   より「そりゃこっちの台詞だ。キヒトが挙手してないのは俺も意外だけど」
  キヒト「一度やるって言ったからには責任を持つってだけだ。
      別に甘く見てるわけじゃない。
      それに、待ってるのがあの人の死だっていうなら……
      尚のこと、俺は乗り越えなくちゃいけないんだ」
   ミオ「……勝手にするがいい」
  キヒト「嗚呼、そうさせてもらう」
   ネス「……やっぱりキヒト置いて行っちゃおっかなー♪」
  キヒト「なんでだ!?」
   ネス「いや、そんなに気負ったら逆効果っぽいし?
      もっと気楽に行こうよ。肝試しくらいのノリで」
   より「飛び出して来たら罰ゲームってのどうだ?」
   ネス「チッチッ、ゲームなんて生温い……罰金だ!!」
  右&「賛成ー!」
  キヒト「御前らなぁ……」
  ふうぶ「フフ、話が決まったなら此方で電話しとくわ。いつにする?」
   ネス「今夜で」
   一同『早っ!!』
   ネス「だってこれグダグダやったら長引きそうな仕事だし~?
      今日はもう予定明けちゃってるから、
      さっさと片付けて次の仕事に行きたいんだよね」
 いろほど「ちょっと油断しすぎじゃあないか? 
      これでも専門家が音を上げてるんだぞ?」
  コマナ「そうよネス! ネスだって、怖いものがないわけじゃないんでしょう!?」
   ネス「そうだけど……俺にはちょっとした秘策があるから、ネ♪」



      《深夜 黄昏の森》
   より「噂には聞いてたけど……本当にすげぇところだな……」
  サコツ「見て見て! あの木、顔みたーい!」(ゲラゲラ
  右&「やめてくださいッス!!」
   ネス「お静かにー。貴族のお屋敷前ですわよ皆さーん」(門が見えてきた
   より「へいへい。しかし、いとしも留守番させといて正解だったな。
      あとシンフォニーも」(苦笑
  キヒト「だな。こんな不気味なところだと知ってたら、
      もうちょっと調べて来たんだが……」
   ネス「まあ弾丸で来ちゃったからね」
   より「自覚ありかよ。さて、えーと……」(門扉の前に立って呼び鈴を探す

      (ギイイイィィィィィ……)

   一同『!?』(前に立っただけで開いた門にビックリ
   より「え、え、なんで、何、自動ドアなん? オホホ洒落てますこと!」(動揺
  ウノメ「は、早く終わらせるッスよ兄貴ィ!」
  サノメ「なんだか肌寒くなってきたッスからぁ!」
   ネス「落ち着きなよ。どうせ念力でしょ」
  キヒト「とりあえず、門が開いたってことは入っていいんだよな?」(玄関の扉を開ける
   より「まあ事前に連絡してるし……」

      (ギイイィィィ……)

   より「って、あれ……?」(誰もいないエントランスに首を傾げる
  キヒト「おかしいな……おーい、ゆきまひー? 邪魔するぞー?」

      (しーん……)

  キヒト「……おかしいな?」

      (ドタドタドタ)

  キヒト「なんだ、居るじゃないか」
 ゆきまひ「おいキヒト、入る前に声をかけないか!
      こんの無礼者め!!」(正面の階段を駆け下りてきた
  キヒト「そんな事言われたって、呼び鈴もなかったから……
      それに門が開いたから良いのかと……」(頬ぽりぽり
 ゆきまひ「は? 門には鍵を掛けていたはずだが?」
より騎士「えっ」
  右&「…………」(顔面蒼白
 ゆきまひ「―――ぷっ……ハハハハハッ! !
      冗談だ、あれは勝手に開くようになっている。
      しかし愉快な面だな? まさか幽霊の仕業とでも思ったのか?」
   より「あ、あははは……」(苦笑
  右&「勘弁してほしいッス……」
 ゆきまひ「ハッハッハ、悪い悪い。お詫びに茶でも出してやろう。
      この時間は使用人を片っ端から下がらせているから、
      特別にワタシが淹れてやるぞ」(ふふんっ
  キヒト「そいつは有難いこって」
  サコツ「え? 使用人いるじゃん」
   一同『?』
  サコツ「だから……そこの時計の隣に立ってる人と、さっき門開けてくれた人」
   男共「「「「「…………」」」」」(サー……
 ゆきまひ「……茶のついでに自己紹介もしてもらおうか」


 ゆきまひ「まずはワタシからだな……ごほん。
      次期ヒトモシ種族長候補、ゆきまひだ。
      今は族長代理としてこの屋敷の管理もしている」
   より「(態度でけぇ……)」
   ネス「俺たちは元傭兵、現フリーのバトル屋チーム“黒き夢”。
      リーダーは俺で、名前はダークネス。長いからネスでいいよ。
      左からヤミラミのより、プラスルのウノメ、
      マイナンのサノメ、ジュペッタのサコツ。よろしくね」
 ゆきまひ「……おいキヒト、オマエは道中何をやっていた?」
  キヒト「へ? 何って?」
 ゆきまひ「年上への礼節くらいは叩き込んでおけと言ってるんだ阿呆が。
      それとも宝部屋に行く前にここで丸焼きにされたいか?」
  キヒト「す、すみません……」(汗
   ネス「え……年上……?」
 ゆきまひ「これでもキサマらの4倍ほど上だぞ。
      無駄に縦に伸びたくらいで偉そうにするな。まったくこれだから……」

      (ギイィィ…………)

   キト「それくらいにしておけ、ゆきまひ。小言は美しくないぞ」
 ゆきまひ「チッ!」
  キヒト「は……キト!? なんで御前まで居るんだ!」
   キト「“宝部屋の悪夢”の実験台になれば泊めてくれると言うのでな。
      といっても、結果を伝える前にお前達が来てしまったわけだが」(やれやれ
  キヒト「わ、悪い……」
  サノメ「あの、もしかしてローブシン種族長のキト様って……」
   キト「我のことだが」
  サノメ「~~~~っ!!?」(ソファから飛び上がる
  ウノメ「ね、ネスの兄貴! 立って立って!」
   キト「構わない。話声が聞こえていた」
 ゆきまひ「ほーう。キサマの形状以外は残念な頭で、どいつが何て種かわかるのか」
   キト「心配には及ばん。闘技場建設の件でホウエンの民とも交流を深めていたからな。
      ……で、だ。我が宝部屋でどんな目に遭ったか興味はないか?」
 ゆきまひ「ない。どうせ大方の見当は付いている」
   キト「なんと、前髪を切られたのだ! 我のこの美しい前髪をバッサリと!
      それもその辺の安価な鋏でだぞ!?
      嗚呼、思い出しただけでもおぞましい……!」
 ゆきまひ「黙れ死ね」
   より「いつもこうなのか?」
  キヒト「実はそうなんだ」
   ネス「あれ? でも今はちゃんと前髪ありますよね?」
   キト「ああ、部屋を出たら元に戻った。
      つまりあれは何かが見せている幻という事になる」
  キヒト「じゃあ、実害は無いって事なんだな?」
   キト「精神的苦痛を実害と言わないのなら、な」
   ネス「ともかく、ここでその情報は助かりました。有難う御座います」
   キト「なんのなんの。人を助けるというのは美しい行為だ。
      とあれば進んで行うのは当然というもの、気にしなくて良い」
   ネス「…………」(にっこり
 ゆきまひ「殴って良いぞ」



      《幽霊屋敷地下 宝部屋前》
 ゆきまひ「ここだ。一見彫刻のようだが、合言葉を唱えると隠し扉が現れる。
      条件もこの腐れナルシストが入れたんだから問題ないだろう。
      一応、間取りと思われる資料もあるが……」(手渡す
   より「この扉のことは書かれてませんね」
 ゆきまひ「そのとおりだ。ちなみに、複数人で入ることはできないからな」
   より「でっすよねぇー」
   ネス「それじゃ、箱此処に置くからねー」
  ウノメ「お、本当にやるんスね?」
  サノメ「負けられないッス!」
 ゆきまひ「……何をしている?」
   ネス「宝部屋から出る度に100ポケ払うシステムとなっておりまーす。
      まあ、いわゆる罰金ってやつです。
      無事にクリアできた人の賞金にもなりますけど」
   キト「ほう、ゲーム感覚というのは悪くないな」
 ゆきまひ「……言い忘れていたが、一度失敗した者は次の晩まで入れないぞ」
   ネス「えっ」
  キヒト「何だそれ聞いてない」
 ゆきまひ「今日ワタシが試した事だからな。という訳で、ワタシとキトは参加できん。
      まあ精々頑張ることだ」(言いながらケトルを自分の炎で熱し始める
   キト「我とゆきまひは茶でも頂いて待っている。健闘を祈るぞ」
 ゆきまひ「クソナルシストの分など無いわ」
  ウノメ「……ど、どうするんスか兄貴?」
  サノメ「全員失敗したら宵の町まで戻ってお泊りッスか?」
 ゆきまひ「安心しろ、6人分の寝床くらいある」
  右&「ここで一泊は嫌ッス!!」
  キヒト「(あれ? 成功しても泊まることになるんじゃ……?)」
   ネス「コラコラ、失敗した時のことを考えるなんてウチらしくないよ。
      そんな事よりほら、早く順番決めようじゃないか」(荷物からくじ箱を出す
   より「よっぽど自信あるんだな」
   ネス「まあねー♪」
 ゆきまひ「おい待て、そのくじ貸してみろ」
   ネス「ギクッ」
黒き夢一同「「「「……リーダー」」」」
 ゆきまひ「……イカサマは良くないな、
      リーダーとやら」(5つしかくじの入ってない箱を見せながら)
   ネス「……ナ、ナンノコトカナー?」

      (ゴツンッ)

   ネス「いちゃい」(よりとキヒトに拳骨された
 ゆきまひ「ワタシが持っててやる。思う存分に引くがいい」(ただの紐くじ
   より「これは信用できる!」
  キヒト「やっぱりくじ引きは紐くじだな!」
  サコツ「てかリーダー権限使えば良かったのにぃ」
   ネス「ぶ~」
      《1:ウノメ 2:ネス 3:サノメ 4:キヒト 5:より 6:サコツ》
  ウノメ「なーんでだー!!」(頭を抱える
   ネス「100ポケとかないわーマジないわー」
   より「悪いなサコツ、お前の出番はない」(ドヤァ
  サコツ「えー? それはどうかにゃあ?」
 ゆきまひ「……コイツらなら、どうにかしてくれそうだな」(フッ
   キト「それはどうだろうな」
 ゆきまひ「?」
   キト「深い闇を抱えている者ほど、それを知られたくないものだろう」



後編へ続く……

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一条離子
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pkmn大好き擬人化描きの腐&夢。異色肌はデフォでトカゲ人が性癖。
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