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此処は二次創作ポケモン擬人化ブログです。                                    公式、関連の企業様とは一切関係ありません。 !人外/腐ネタ/年齢制限/その他もろもろ注意!
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≪うちの子ガチャまだ出来てないので自戒の念を込めて。
 まにゅーら♂セツカ≫

年単位振りの同月更新となりました、こんにちは!
更新ペースを気にしなくなった方が更新が増える謎。

ツイッターでモーメント機能なるものを使っていたら気づいたんですが、とっくに狂犬編のネタバレしてしまったんで、もうネタバレになる話上げても良いんですよね。
というわけでさっそく一番大事そうな話を持って来ました。
閲覧は大丈夫そうな方のみ自己責任でどうぞ。

  !!注意!!
・いつものセリフと効果音だけが並んでるやつ。
・流血と暴力とお決まりのベッタベタ展開。
・こちらは腐向け作品と同じ製造レーンで製造されております(腐向けではない)

ちなみにネス達“黒き夢”とキヒト達“宵の明星”は経済の町で知り合って、一悶着あって仲良くなった後です。話できてなくてごめんね……ぶっちゃけ面倒くさいんだ(小声)
あと今回はキャラ紹介もなしです。
ネスたちは設定記事があるので、そちらをご覧ください。

※ 今回キャラ数が多いので色分けしようと頑張ったんですが、半分以上できたところで一瞬にして消し飛んだので中止しました。かなしい。




   より「おーいネスー、起きてるかー?」(ガチャッ
   ネス「はあ……」
   より「なんだ、起きてたのか。どうしたんだよ溜息なんか吐いて」
   ネス「んー? 営業再開して随分になるけど、
      なかなか面白みのある仕事がないと思ってさ」
   より「ああ……いや、てかそんな大口叩く余裕あるなら下りて来いよ。仕事だぞ」
   ネス「え? 今何時?」
   より「時計を見ろ時計を! 
      もう9時過ぎだ、開店時間はとっくに過ぎてるぞ!」
   ネス「あれまーごめんネー♪」(寝台から飛び降りて着替え始める
   より「ったく」
  ウノメ「ネスの兄貴!」
  サノメ「おはようござまッス!」
   みる「おはようれしゅ!」
   ネス「はいおはよー」
   店長「遅いぞネス、朝食は先に済ませちまったからな。
      腹が減ったら注文しておくれ」
   ネス「えー家族から金取るんですか店長ー」
   店長「当然」
  コマナ「いつまでも起きてこないネスが悪いんでしょう」
   ネス「ちぇ」
シンフォニー「厨房さえ借りれれば我輩が作るのだが、時間帯が時間帯であるから……」
   より「良いんだよシンフォニー。遅刻常習犯には少しお灸据えとけ」
   ネス「うわーよりにだけは言われたくなーい。
       あ、カナバシ? そろそろ新聞貸してくれる?」
 カナバシ「…………」

      (カランラーン/出入り口のベル)

 オイヅキ「無事出勤!!」
 スグルベ「相棒う~待ってくれよお~……」(ぜえぜえ
   より「先輩おはよう御座います」
 オイヅキ「おう、おはよう! ほら、これお前たちへの依頼だぞ!」
   より「へ? なんで先輩たちが?」
 オイヅキ「ペリッパーが持って来るところを見たからな!」
   より「他所の郵便受けを開けるなって」
   ネス「ん? より、それ見せて」
   より「ほい」
シンフォニー「書筒? それも随分と上質であるな……?」
   ネス「だねぇ。一応カナバシが開けてくれる?」
 カナバシ「オレは毒見役か」(開けて書状を取り出す
   ネス「罠でもイタズラでもなし、と。うわあ達筆」
  コマナ「内容は?」
  サコツ「差出人はぁ?」
   ネス「ちょい待ち達筆すぎて……はあ、ふむ、遺跡探索の……帰りだけ護衛?
      行き先はプロドスィア遺跡で、差出人はミオって人。
      ご丁寧に印鑑まで押してあるよ。ほーら」
 右& 「「!?」
 スグルベ「ぜえ、ぜぇ……あ? おいネス坊、今ミオって言ったかあ?」
   ネス「へ? うん、言ったけど」
 スグルベ「ひょっとして、イッシュ代表のミオじゃねぇかあ!?」
   ネス「へっ!?」
  サノメ「えーと……うん、やっぱり間違いないッスね」(資料と見比べながら
  ウノメ「凄いッスよネスの兄貴! 俺たちこんな大物に依頼されるようになったんスよ!」
   ネス「はー……フッ、そのミオとかいうの見る目あるね」
シンフォニー「受けるのなら使者を送ると書いてあるぞ。急いで返事を出すべきであるな」
 カナバシ「本人が来い」
   ネス「分かった。より、紙と筆持って来い! そしてお前の全力を尽くして書け!」
   より「なんで俺なんだよ!?」
   ネス「あー楽しみだなー、早く報酬の額が聞きたいなー♪」
  コマナ「ネスはお金が好きね」
 カナバシ「欲をかきすぎると溺れて死ぬぞ」
 オイヅキ「ハッハッハ!! なぁに、若いうちはこのくらいの方が良いさ!」
   より「そして何であんたらは俺に任せる方向に乗っかってるんだよオイ!
      これもう弄るとかじゃなくていじめだかんな!?」
   店長「ま、よりが一番堅苦しい文章は得意だわな」(シンフォニーは手が震える


   ネス「待ち合わせはこの辺りだったよね」
  コマナ「ええ。向こうから見つけてくれるから、心配いらないそうだけど……」(キョロキョロ
   より「いやしかし、何だってわざわざ“娯楽の街”で待ち合わせするかねぇ」
   ネス「たしかに」
 カナバシ「その為のオレだ。心配するな」
  コマナ「ふふ、ありがと。今だけはカナバシが頼もしく見えるわ」
 カナバシ「今だけ……?」
   より「ちなみにウノメとサノメは?」(ぼそっ
   ネス「大丈夫、そこの物陰にいる。
      何かあったら連絡くれるし、もしもの時は援護してくれるよ」
   より「そっか」
  ???「キミ達」
   一同「「「「!」」」」
  ???「“黒き夢”だな。初めまして」
   ネス「……えーと、もしかして?」
  ネヒト「ああ。オレはオノノクスのネヒト、バトル屋だ。
      といっても普段は主人専属の用心棒だがな」(紋を見せつつ
  コマナ「なんだかキヒトに名前似てるわね」(ぼそっ
   より「だな」(ぼそっ
 カナバシ「……?」(しかめっ面
   ネス「俺は“黒き夢”のリーダー、ムウマージのダークネスです。ネスと呼んでください。
      こっちはうちのメンバーのより、コマナ、カナバシです」
  ???「そして僕が!!」
   一同「「「「!?」」」」
  きらき「ネスの永遠のライバ――」

      (ヒュンッ)

  きらき「ギャ――――!??」
  たすく「危な――ッ!」(きらきを庇って腕に鋏を受ける
  ネヒト「! なんだ、子供か……」
 カナバシ「おい勝手に投げるな」(装備していた鋏をネヒトに投げられて不満顔
  ネヒト「すまない、手が勝手に動いた」
  きらき「すまないはこっちに言えよ! あれどう見ても僕の額にスコンッしてただろ!?
      危うく死ぬところだったよ! 殺す気かよ!!」
   ネス「いや、急に飛び出して来たお前が悪い」
  コマナ「この状況で沸いて出たら、敵と勘違いされても仕方なくってよ」
 カナバシ「アホか」
  きらき「~っ! なんだよなんだよ、飛び出し事故は車側が金払うんだぞバーカ!
      僕はもう帰るからな!! ほら、たすく! 早く来い!」(離脱
  たすく「やれやれ……よっと。それじゃ、お邪魔しました」(鋏を放り投げて離脱
  ネヒト「なんだったんだ? (血が出ていない? いや、しかし今は……)」
   ネス「気にしないでください。それより、本題に入りましょうか」
  ネヒト「あ、ああ。では場所を移そうか」


   ネス「……てな感じで話を聞かされた時は、正直どうしようか迷ったんだけどね。
      でも額が良かったからさー、多すぎず少なすぎずで。
      それに何か不味い事が起こるなら、それはそれで面白いし? 
      最近ぬるい仕事ばっかりだったから」(携帯通話中
  セツカ『面白い面白くないで命を懸けるな』
   ネス「えぇ~」
 カナバシ「おい、暇だからってリーダーが話しこんでるぞ」
   より「携帯料金は自己負担だ、放っておけよ。
      それより本当に来ないな……やっぱり遺跡探索も付いて行けば良かったか?」
  ウノメ「いやぁ、言っても聞かなかったと思うッスけどね」
  サノメ「正確には聞けなかったが正しいッスけど」
  ウノメ「プロドスィア遺跡は一般人の立ち入り禁止ッスから」
  サノメ「入るには王族かSランク種族長の許可が必要なんス」
   より「へぇ……まさかそれ、わざわざ調べてきたのか?」
 右& 「「一般常識ッスよ」(ドヤァ
   より「ふーん」(スルー
  コマナ「……来たわよ。予定より10分押しだけど、船の時間には間に合ったわね」
  ネヒト「悪い。待たせてしまった」
   ネス「いえいえ、船の時間に間に合えば充分ですよ。
      お疲れ様で―――うぇ?」
  キヒト「げっ、ネス!?」
 いくさと「おいおい、なんでオマエらが此処に居るんだ?」
   より「それはこっちの台詞だっての! しかもいとしまで!」
  いとし「…………」
  コマナ「あら本当。いとしちゃんにこんな遠出させるなんて、子連れ侍失格よ?」
   フシ「ダトヨ?」(クックッ
  キヒト「お、女将さんが留守じゃ仕方ないだろう!?
      だいたい何だ、子連れ侍って!」
  ???「―――すまないな、キヒト達は遺跡調査の主賓なのだ」
   一同『!』
  ネヒト「遅いですよ、ミオ様」
 いろほど「そう言うなネヒト、ミオ様も俺もいい加減歳なんだ! 
      清めの儀に時間がかかるのは仕方ない!」
   ネス「……ということは、そちらが?」
   ミオ「嗚呼。余がメラルバ種族長にしてイッシュ代表のミオだ。
      よろしく頼むぞ」(握手を求める
   ネス「あ、はい……どうも……」
  サコツ「すごぉい、リーダーが緊張してるぅ!」
 カナバシ「(あのミオとか言う奴……あれじゃまるで……)」
 いろほど「む? 本土の男は小さいと聞いていたが、そもそも子供ばかりじゃないか!
      まあ実力は年齢で決まるものでなし、よろしくな坊主!」(カナバシの頭を撫でる
 カナバシ「…………」(イラァ
   ネス「(げっ) そ、それじゃ、全員揃ったみたいなんで船に乗りましょうか!
      これを逃したら次は明後日までないですから」
  キヒト「言えてるな。ほら行くぞ、いとし」(抱き上げる
  いとし「うんっ!」
   ミオ「子連れ侍、か。なかなか面白い船旅になりそうだな」(くすくす
  ネヒト「んなのん気な……」

   より「へぇ、思いのほか乗客いるんだな。こりゃ索敵が難しそうだ」
シンフォニー「なんでも、光山脈を避ける為に乗る客が多いそうである。
      たしかに、あの雷多発地帯を抜けるのは恐ろしいからな……」
 いくさと「で、船を下りてからは陸路で大西橋へってわけだ。
      よろしく頼むぜ?」(水を差し出す
   より「お、サンキュ」
 いくさと「5ポケになります」
   より「金取るのかよ!?」
   ネス「より五月蝿い」
  コマナ「他のお客さんの迷惑になるから、静かにしてなきゃダメでしょう?」
  いとし「だめでしょー」
   より「……くそぅ」
  キヒト「御前達は相変わらずだな。護衛が御前達だって聞いてたら同行しなかったよ」
   ネス「うわー何それ傷つくー」
 いくさと「傷ついてる奴はそういう風に喋らねぇぞ」
   フシ「…………」(いくさと達を見てる
  コマナ「あら? えーと……フシだったわよね。
      そんな所から見てないで、こっちに来たら?」
   フシ「断ル。誰ガオマエラナンカト馴レ合ウカヨ」
  コマナ「私たちは別に良いけど、キヒト達とは友だちなんでしょう?」
   フシ「!? ベ、別ニソンナンジャネーヨ!」
 いくさと「ただの知り合いだっつーの。勝手に友だちとか言うな、気持ちわりぃ」
   フシ「ゥ……ホ、ホラナ! ダカラオレハ此処デイイ!」
  コマナ「! そう、わかったわフシ……貴方ツンデレってやつなんでしょ!」(キラキラ
   フシ「ハ……ハァ!?」
  コマナ「良いのよ別に、その気持ちは決して恥ずかしいものじゃないわ!
      たとえ男同士でも報われる恋はあると、私は信じています!」
   フシ「……みお様ァ」(助けを求める眼
   ミオ「ふむ……そうだな。ネヒト、船内の見回りを頼む」(A.放っておく
  ネヒト「承知しました」
  ウノメ「あの、ネスの兄貴……」
   ネス「何?」
  ウノメ「実はあのネヒトって人のネタ調べたら、
      その……異形200体相手に生還ってのが出てきて……」
  サノメ「お前ガセネタ掴まされてんじゃねーよ」
   ネス「ふーん。(なるほどそういう事か。どおりで) 
      さて、じゃあ俺は外の様子見てくるよ。何かあったら連絡してね」
  右&「はーい」
シンフォニー「も、揉め事は起こさないようにするのだぞ……」
   ネス「はいはーい♪」
   ミオ「……気付いているか、いろほど」(ネスが出て行ったのを見送って
 いろほど「ええ。この船、随分大きな邪気の塊を積んでいるようで」
   ミオ「嗚呼」
 いろほど「これ程までに邪気が満ちていると、索敵もままなりませんな。
      やはりふうぶの情報どおり、護衛を雇ったのは正解だったかと」
   ミオ「……だが、異形戦となればそなたが頼りだ。もしもの時は頼むぞ」
 いろほど「御意」
 カナバシ「……ぐぅ」(眠


シンフォニー「乗船時間が残り半分を切ったようであるぞ」
  コマナ「あら、もうそんな時間? 楽しくお喋りしてるとあっという間ね。
      護衛対象は暇すぎて寝ちゃったみたいよ」(くすっ
   ミオ「…………」(すやすや
   フシ「みお様ハオ疲レナンダヨ。
      モウ歳ナノニ、毎日息ツク暇モナク動キ回ッテ」
  コマナ「で、フシはそんなミオ様が心配と」
   フシ「ソリャソーダロ。一度モオ顔ヲ見タコトハナイガ、
      みお様ハ昔カラ何一ツ変ワッテナインダゾ?
      イツ別レガクルカ分カラナイッテノハ……ソリャ恐イサ……」
  コマナ「フシ……なんだかごめんなさい。私、貴方のこと誤解してたわ」
シンフォニー「たしかに男扱いは失礼があったな」(苦笑
  コマナ「えっ」
   フシ「エッ」
シンフォニー「えっ」


   ネス「あ~もう、暇!!」
   より「たしかに気味が悪いくらい何も起きないな」
  キヒト「何も起きないならそれに越したことはないだろう」
   ネス「そりゃそうなんだけどー……なんか変な感じするんだよね……」
  キヒト「というと?」
   ネス「うーん、なんていうか―――」
小柄な女「すみません」
   より「あ、はい。何でしょう。 (うーわ、彼女連れとかウラヤマ)」
小柄な女「売店はどちらでしょう?」
   より「それならあそこから中に入って、そのまま真っ直ぐ行って突き当たりですよ」
小柄な女「わかりました、ありがとう御座います。
      ……では行きましょうか」
大柄な男「ああ」
   ネス「……あんな客乗ってたっけ?」(二人を見送ってから)
  キヒト「さあ?
      (あの男、どっかで見たような気が……気のせい……?)」
 いろほど「…………」(珍しく真剣/ネス達に気付いてない
   より「ん? あれ、あんた確かミオ様の所にいたんじゃ?」
 いろほど「お……おお、お前たちか! いやあ、じっとしているのは苦手でな! 
      許可を貰って船内探索をしていたのだ!」
  キヒト「いろほども相変わらずだな」(やれやれ
   ネス「その手に持ってるの何?」
 いろほど「これは……何でもない。
      ところで怪しい奴はいなかったか? 例えば肌の色が変わってるとか…」
   より「それならココにいまーす」(水色
  キヒト「ハハハ……」(灰色
   ネス「そういえばさっきのジャージ男も肌の色は変わってたよね。
      よりの肌より青いのなんて珍し―――」
 いろほど「青い肌だと!?」(ずいっ
   ネス「わっ!? そ、そうだけど……?
      いやでも、本土じゃ変わった肌色なんて驚くほどでもないよ? 
      そりゃ確かに珍しいけど、色違いとかだっているしさ」
 いろほど「そ、そうかもしれんが……いや、やっぱりダメだ!
      俺は船内の探索に行く! キヒト、ミオ様に伝言を頼みたいが良いな!?」
  キヒト「……何て伝えれば良いんだ?」(諦めモード
 いろほど「“蛇”がいるかもしれないと伝えろ!」
  一同 「「「蛇?」」」
 いろほど「それから、この事はネヒトにだけは聞かれるな。良いな! 急げよ!」(走る
   より「……何のこっちゃ」
  キヒト「さあ?」

      (ピッ)

  ウノメ『ネスの兄貴!』(通信機
   ネス「うわビックリしたぁ!!」
  キヒト「ど、どうした!?」
  ウノメ『ビックリなんてしてる場合じゃないッス! 大変なんスよ!!』
   ネス「……あ、なんだウノメか。どうかした?」
  ウノメ『今サノメと貨物室に潜り込んだら、あからさまに怪しい箱があったんス。
      で、開けてみたら案の定爆弾だったんスよ!』
   ネス「ふーん」
  ウノメ『ふーん!?』
   ネス「だって想定のうちだもん、今更驚くほどでもないや。
      それで、そいつはどうしたの?」
  ウノメ『今サノメが解体してるッス。簡単な作りのものみたいだからそれは大丈夫ッスよ。
      でも問題は、この船に爆弾を仕掛けるような奴がいるってことッス!』
   ネス「そっちも問題にはならないよ、なんたってこの俺がいるんだから。
      じゃ、解体終わったら持ってきて。船長さんには俺から言っておくから」

      (ピッ)

   より「……一応聞くけど、何だって?」
   ネス「積荷に爆弾だってさ」
  キヒト「!?」
   ネス「別にそれは解体できるから良いんだけどさ、
      問題はなんでそれが積まれてるのかって事なんだよね。
      俺船長さんに頼んで最初に積荷チェックしたけど、
      怪しい箱なんてなかったよなー?
      貨物室ってたしか関係者以外立ち入り禁止だったと思うんだけど」
   より「それって、もしかして……」
   ネス「相手は船員か、船員に化けているか……あるいは隠密の連中かってこと。
      でもミオ様と仲良しの忍連中がってのは考え難いかな」
  キヒト「こうしちゃ居られない! さっきの伝言もあるし、早く戻るぞ!」
   ネス「あははー相変わらずキヒトは熱血だなー」(棒
  キヒト「のん気に構えてる場合じゃ――」
  ???「キヒト?」
  キヒト「! あ、ネヒトさ……ネヒトか」(さん付けしそうになった
  ネヒト「そんなに慌てて、何かあったのか?」
   ネス「爆弾騒ぎですよ」
  ネヒト「爆弾だと?」
   ネス「ええ、一応無事に解除はできたみたいですけど。今から報告に戻る所です」
  ネヒト「そうか……ならオレも戻ろう。丁度報告したいことがある」
   より「……いろほどからの伝言、伝えられなくなったな」(ぼそっ
  キヒト「あ」


  ウノメ「――――で、これが爆弾ッス。
      これが貨物室のココにあったッスよ」(見取り図を指しながら
  サノメ「他の荷物を退かしたり踏んだりしたような痕跡があったッスから、
      後から置いたと考えるのが自然ッスね。
      ちなみに他の積荷もチェックしたッスが、爆弾はこれだけだったッス」
   ネス「なるほど、報告ご苦労さま」
   船長「貨物室の鍵は私をはじめとした船員の何人かが持っています。
      まさかとは思いますが、一応鍵を持っているクルーを集めてみましょう」
   より「お願いします」
   ミオ「……それにしても妙だな」
 いくさと「と、言うと?」
   ミオ「この爆弾では船に穴を空けることは不可能だろう。
      火事は起こるであろうが、それでも乗客の退避が可能な程度だ。
      何より……」
   ネス「設置位置が目立ちすぎている。
      これは挑発か、はたまた目晦ましといったところでしょうか」
   ミオ「そう考えるのが自然であろうな」
  キヒト「……なあ、いとしはどうした?」
 いくさと「いとしなら女共と部屋にいるから心配ない。
      コマナはともかく、フシとサコツの腕なら安心だろ」
  キヒト「そうか」(ほっ
   ミオ「そういえば、誰かいろほどを見ていないか? 目が覚めてから見ていないのだが」
   ネス「へ? 船内探索の許可は取ったって言ってましたけど?」
   ミオ「なに?」
   ネス「まだ探索を続けていると思いますが……仕方ない。
      ウノメ、サノメ、探してきて」
 右&左 「「らじゃッス!」」
 いくさと「あのオッサンは非常時に何をやってんだ」(やれやれ
  キヒト「は、ははは……そういえばネヒト、何か報告があるって言ってなかったか?」
  ネヒト「ん? ああ、そうだった」(ごそごそ
シンフォニー「では、我輩はコマナ達に事の次第を伝えてこよう。すぐに戻る」
   より「頼むぞ」
  ネヒト「ミオ様、先ほど通路で見つけたのですが……これを見てください」
   ミオ「? 赤い石の付いたペンダントか、ジュエルではないようだな。
      それがどうかしたのか?」
  ネヒト「よく見てください、ここに……」
 カナバシ「ッ!」(かげうち

      (ズドンッ)

  ネヒト「ぐっ!」(太腿に軽く掠る
  一同 『!?』
   より「ちょ、カナバシ何やってんだ!?」
 カナバシ「違う!」
   ミオ「!?」
   ネス「ミオ様、ネヒトから離れてください!」
 ネヒト?「遅いッ!」(ドラゴンクロー
 いろほど「ストーンエッジ!!」

 ネヒト?「チッ!」(間一髪で回避
   ネス「取り押さえろカナバシ!」
 カナバシ「わかってる」(背中の腕でネヒトを捕まえる
   より「よし、よくやっ――」
 ネヒト?「こんなものか?」
 カナバシ「!?」(振り払われる
   ネス「なっ……」
 いくさと「テメェ、いったい何者だ! 本物のネヒトをどこにやった!?」
 ネヒト?「……」
 いくさと「っ……答えねぇなら……体に聞くしかねぇよなァ!」(ナイフを投げ付ける
  キヒト「よせ、いくさと!」

      (キンッ)

 いくさと「!!? あぐっ!」(弾き返されたナイフが左肩に刺さる
  キヒト「いくさと!?」
 ネヒト?「……仕切り直すか」(逃走
 いろほど「な、待て!」
   ネス「あいつは俺とよりが追います! カナバシはミオ様から離れるなよ!」(走
 カナバシ「わかった」
 いろほど「頼んだぞ!」
  キヒト「おい! しっかりしろ、いくさと!」
   ミオ「(身体能力はネヒトと大差なしか。だがネヒトが余を裏切るはずはない。
      となれば、あと考えられるのは……)」


 いろほど「おお、戻ったか!」
 カナバシ「アイツは?」
   より「逃げられた。奥に入れば入るほど迷路みたいになってやがる」
 カナバシ「……そうか」
シンフォニー「先ほど船長が来て、船員の一人が行方不明になっていることが分かった。
       案の定、貨物室の鍵を持っていたそうだ」
   ネス「なるほど了解。コマナ、いくさとの怪我はどう?」
  コマナ「とりあえず応急処置は済んだわ。
      本当はナイフを抜いて楽にしてあげたいんだけど、
      治療術の使い手がいないから……」
   ネス「……そっか。いとしには?」
  コマナ「サコツが付いてる。まだ言ってないわ」
  キヒト「…………」
   フシ「ソンナ顔スンナヨ。今回ノ負傷ハ、モレナク全部コイツノ責任ダロ」
  キヒト「分かっている。ただ、こんな時にいくさとが動けないのはと思ってな」
   フシ「ソレハ……マア……」
 いろほど「ミオ様、あれはネヒトだったんでしょうか?」
   ミオ「わからん。が、ネヒトに限って余を害する目的で攻撃する事はない」
 カナバシ「何故そう言い切れる?」
   ミオ「答えるべきなのだろうが、余はまだ君たちに嫌われたくはないな」
   より「その答えで想像がつきましたけどね。嫌なやつが」(溜息
 いろほど「別にそんな非人道的な教育ではないぞ? 
      それにネヒトの場合はすこし事情が――」
   ミオ「いろほど」
 いろほど「……すみません」
  コマナ「それでネス、これからどうするの?」
   ネス「そうだねぇ……
      何人かをミオ様の護衛に付けて、他はネヒトさんを探すってのはどうかな?
      あれが本人であれ偽者であれ、今回の任務が “一行の” 護衛ってことは
      変わらないんだ。ただ最優先がミオ様ってだけで。
      1人死人が出ましたーっなんて言った日にゃあ、うちの今後がやばい」
   フシ「ソウイウ事依頼主ノ前デ言ウカ普通」
   ネス「お互い腹の内を透かした方が信頼できると思わない?
      それじゃあ、俺とよりとシンフォニーと……
      それからいろほどさんにも働いて貰おうかな。
      よりは俺と一緒で、いろほどさんはシンフォニーと行動してね。
      ウノメとサノメには俺から連絡しておくから」
 いろほど「うむ、承知した! よろしく頼むぞ!」
シンフォニー「ううううむ、此方こそ……!」
   より「(大丈夫かなシンフォニーのやつ……) 
      コマナ、カナバシ。ミオ様の身辺警護任せたぜ」
  コマナ「任せなさいっ!」
 カナバシ「ああ」
   ネス「(ん? なんか忘れてる気が……) 
      ――まあいいか。それじゃあ行動開始!」


 いろほど「しかし、いったい何処を探せば良いんだ?」
シンフォニー「そ、そうであるな……
       我輩なら、まずは広くて隠れやすい所からあたるのだが……」
 いろほど「なるほど! それなら船底の方は広い部屋が多かったぞ!
      それに物が多くて死角も多かった!」
シンフォニー「へ? な、何故そんなことを知っているのだ……?」
 いろほど「いやぁ、探し物をしている間に迷い込んでしまってな!
      何、道はしっかり覚えているから心配はいらんさ!」
シンフォニー「そ、そうであるか……なら良いのだが……」(苦笑
 いろほど「!」(立ち止まる
シンフォニー「わっ!? ど、どうした……?」(ぶつかった
 いろほど「この反応……」(腰の数珠がうっすら光っている
シンフォニー「へ?」
 いろほど「すまん、予定変更だ!」(走
シンフォニー「えぇ!? ちょ、いろほど殿……!?」

シンフォニー「ぜぇ、ぜぇ……急にどうしたのであるか……? 
       それにこの辺りは船員しか……」
 いろほど「事情は説明してあるから問題ないだろう。それより、こっちか!?」
 女性船員「きゃっ! なんですかあなたは!?」
シンフォニー「ああ、言わんこっちゃない……」
 いろほど「すまないが人を探している」
 女性船員「この辺りでは船員以外見ていません! 
      それより、此処は関係者以外立ち入り禁止ですよ!?」
 いろほど「むぅ、此処には来ていないのか……」
 女性船員「だから―――」
 いろほど「む? あの扉は何だ?」
シンフォニー「な、なんだか冷えるな……」(ブルブル
 女性船員「……あそこなら冷凍室ですが」(諦めた
 いろほど「おお、確かに見取り図にもあるな……ん?」(扉に目を凝らす
シンフォニー「どうかしたのか?」
 いろほど「……間違いない、あそこだ!!」
 女性船員「へ?」
シンフォニー「ま、まさかこの中に……!? しかし冷凍室の中なんて……」
 いろほど「気付かないか!? 小窓を見ろ!」
シンフォニー「小窓? ――――っ!?」(小窓に小さな異形が張りつき蠢いている
 女性船員「ああもうっ! 今鍵を開けますから退いてください!」
 いろほど「すまん、助かる!」

      (ガチャンッ)

 いろほど「ネヒト!! しっかりしろ!」
  ネヒト「…………」(気を失っていて反応なし
 女性船員「人を呼んできます!」
シンフォニー「あ、ああ……! 
       む? (腿の傷がある……しかしなら何故こんな所に……?)」
 いろほど「おい、見てないで運ぶのを手伝ってくれ!」
シンフォニー「す、すまない、今やる!」


後編に続く……

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pkmn大好き擬人化描きの腐&夢。異色肌はデフォでトカゲ人が性癖。
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