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此処は二次創作ポケモン擬人化ブログです。                                    公式、関連の企業様とは一切関係ありません。 !人外/腐ネタ/年齢制限/その他もろもろ注意!
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≪終章やるとしたら成人してもらうと思うんですよね。
 むうまーじ♂ネス(20歳)≫

キャラ数が多いせいか長引いておりますが、引き続き後編をお楽しみください。
とりあえず忍者くんは改行のリセットをやめろ(全ギレ)

  !!注意!!

・いつものセリフと効果音だけが並んでるやつ。
・流血と暴力とお決まりのベッタベタ展開。
・こちらは腐向け作品と同じ製造レーンで製造されております(腐向けではない)
・今回色分けもしてません。理由は前編で察してください……






   より「ネヒトさんが見つかったって本当か?」(今戻ってきた
シンフォニー「うむ。今は部屋を借りて休ませている。
       ただ、すこし分からないことが……」
   ネス「分からないこと?」
 いろほど「ネヒトの腿には坊主の付けた傷があった。
      つまり、あの時ミオ様に襲い掛かったのはネヒトだったというわけだ。
      ……だがそれなら何故、ドラゴンタイプが冷凍庫の中に隠れる?
      室内には我々に助けを求めていたような痕跡もあった。
      実際、そのお陰で俺もあいつを見つけてやれたのだし……」
   より「誰かに脅されてたって線は?」
   ミオ「キヒト達ならまだしも、それはありえない」
  キヒト「俺もそう思う」
   より「そ、そうか……」
 カナバシ「……多分だが」
  キヒト「ん?」
  コマナ「どうしたのカナバシ?」
 カナバシ「あの時アイツから殺気を感じて、オレはネスの了解も取らずに攻撃した。
      だが……初めて会った時に感じた空気から考えて……」(ごにょごにょ
 いろほど「考えて?」
   ネス「お前の感覚は間違ってないと思うよ、カナバシ。ハッキリ言って良い」
 カナバシ「あの時の殺気はアイツのものじゃない。
      あの殺気は “人を殺せる奴” のものだった」
   ネス「なるほど」
   ミオ「ネス君、カナバシ君。わかっていると思うが我々は――」
 カナバシ「アンタとアイツは “人を殺すのも飯を食うのも同じ感覚の奴” だろ?」
   フシ「ッ―――キサマ!」
   ミオ「よせ、フシ。確かに彼の言うとおりだ」
   フシ「…………」
  コマナ「それはつまり?」
   ネス「あれはネヒトの体だったけど、意識は別人のものだった……
      カナバシはそう言いたいんだね?」
 カナバシ「ああ」
   ネス「確かにそんな事が可能なら、貨物室に爆弾を仕掛けるのも簡単だよね。
      ……うん。良い線いってそうじゃん」
   ミオ「となると、極力単独での行動は避けるべきだろう。
      見回りに行って戻って来た時には操られていた、等という事は一度で充分だ」
  コマナ「それじゃあ、誰かネヒトの所に置いた方が良いんじゃない?」
   より「いや、今のネヒトさんは動けるような状態じゃない。
      目の前に現れたら間違いなく敵だ。むしろ心配なのはサコツ達だろ。
      いとしと2人だけってのは、1人で居るのとそんなに違わない」
  キヒト「なら俺が行って来る。そろそろ顔を見せないと、いとしも心配するからな」
   ネス「じゃあウノメとサノメを同行させるよ」
  右&「了解ッス!」
  キヒト「俺達3人は護衛対象じゃないのに良いのか?」
   ネス「……知り合いでしょ」
   より「だとよ」(にやにや
  キヒト「……恩に着るよ。それじゃあ後でな」
   ミオ「はじめに君たちの話を聞いたときはどうなる事かと思っていたが、
      やはり君たちを雇って正解だった。
      この仕事が終わった後も、どうか宜しく頼みたい」
   ネス「勿論。今後ともご贔屓に」
   ミオ「余のことではない。いや、我々の事も頼めるなら頼みたいが……キヒト達の事だ」
   より「アイツらなら大丈夫ですよ。あの二人は強いですから」
 いろほど「あの二人が強い、か……」
   より「?」
   ミオ「30日戦争当時あの二人が何をしていたか、君たちは知っているのかね?」
   ネス「はい」
   ミオ「そうか。なら知ってのとおり、
      あの二人は友を、両親を、そして最愛の主を亡くしている。
      誰よりも愛し、敬い、労わり続けた主人をだ。
      話によると、キヒトの方は主人に庇われて一命を取り留めたという。
      いとしをあんなに気にかけているのも、その罪悪感ゆえだろう」
  コマナ「……あの、二人の主って、どんな人だったんですか?」
   ミオ「本土には伝わっていないのか?」(いくさとをちらりと見て
   ネス「ええ。具体的な人物像は伝わってません」
   ミオ「そうだったか……良いだろう。他の乗客も見当たらない今なら……」

     『ネスの兄貴っ……!』

   ネス「ん?」(ピリッと表情を引き締める
 いろほど「!」(ガタッ
   より「大丈夫、ウノメとサノメからです」
  ウノメ『大変ッス……いとしちゃんとサコツが……』
  サノメ『部屋に乗組員が一人倒れてて……手紙があって……』
   ネス「ちょっと待って、ちゃんと纏まって話して。
      ……キヒト一人で来い?」
   ミオ「!」
   ネス「手紙に書いてあったの? で、まさか行かせたわけ?」
  ウノメ『付いて行こうとしたんスけど……キヒトさんにのされて……』
  サノメ『ぶっちゃけありえないッスよ……』
   ネス「ありえないのはお前らの情けなさだっつーの。
      俺が行くからそこで大人しくしてろ」

      (ピッ)

   より「何があった?」
   ネス「いとしとサコツが攫われた。返してほしかったらキヒト一人で来いってさ」
  コマナ「なんですって!?」
 いろほど「まさかキヒトの奴、一人で行ったんじゃないだろうな!?」
   ネス「残念ながらそのまさかで……あの猪武者……
      ああもう、ほんっと信じらんない!!
      今から俺とカナバシが出向きますので、ミオ様達は此処を動かないでください。
      コマナはウノメとサノメの回収、手当てをお願い。
      よりとシンフォニーは此処で護衛を」
   フシ「追イカケルダケ無駄ジャネェカ?」
   ネス「いいや、キヒトの鈍足ならまだ間に合うかもしれない。
      カナバシは後から来てくれれば良いし。
      一応言っておくけど、キヒトが俺以外と戻ってきたら敵だと思ってね」
シンフォニー「気をつけて行くのだぞ……!」
   より「しっかりな!」
   ネス「わかってる!」



   ネス「(ウノメとサノメの情報どおりなら、キヒトは動力室にいるはず……)」

      (キィィ……)

   ネス「(人影はなし、か。乗組員はどこにやったんだっつーの)」

      (ごとんっ)

   ネス「動くな!」(部屋に押し入る
  サコツ「~っ!」(ぐるぐる巻き+猿ぐつわ
   ネス「サコツ! 大丈夫!?」
  サコツ「っ……リーダー遅いっ!」
   ネス「助けて貰っといてその言い草はないんじゃない?」
  サコツ「遅い遅い! アタシなんかより、いとしちゃんでしょお!? 早く縄解いて!」
   ネス「そんな事言われても、サコツが操られてないって確証ないし。
      で? キヒトは此処に来たんだね?」
  サコツ「そうだよぉ! 気がついたらアタシ此処に居て、
      キヒトが抵抗するいとしちゃんを……!」
   ネス「(キヒトが? そうか、サコツを操った後にキヒトに乗り換えて……)
      なるほどね。それで、いとしは?」
  サコツ「それが、キヒトが触ったらピカッて光ってキヒトが苦しみだしたのぉ!
      そしたら知らない奴が部屋に入ってきて、
      いとしちゃんを抱えて出て行って……キヒトもその後に出てっちゃって……
      アタシ何もできなかったよぉ、リーダー……」
   ネス「気にしなくて良いよ。
      ところでサコツ、いとしと部屋に居た時、乗組員が来なかった?」
  サコツ「へ? ああ、そういえばそっから記憶が……」
   ネス「だろうね。それじゃあ早く皆のところに戻ろうか」
  サコツ「そ、そんな呑気に構えてて良いのぉ!?」
   ネス「今更慌てたってどうしようもないでしょ。
      ミオ様の所に残してきたシンフォニーとよりを信じる他ないさ」
  サコツ「え、カナバシさまは?」
   ネス「……あれ?」


      ≪一方その頃…≫
 カナバシ「はぐれた、か……?」


     『あと10分程で荒波の港に――』
   より「……あと10分か」
シンフォニー「うむ。相手もいい加減仕掛けてくるだろう」
   ミオ「――キヒト達の主人は」
より&シン「?」
   ミオ「二人の主人は聖女と呼ばれていた。性別は男だったがな」
   より「え、ええ。そう聞いています」
   ミオ「だが実際は他よりほんのすこし異質なだけの少年に過ぎなかった。
      ……戦争の前、余には既に見えていたよ。
      運命に踊らされ、磔にされる彼の姿がな。
      だからこそ、彼を救う事を考えようともしなかった」
   より「…………」
   ミオ「だがキヒト達は違った。何度死神が這い寄ろうとも、二人は必死に抗った。
      それを見たら、もう、認めるしかなかったよ。
      二人を救ってくれたのは彼であると。
      私は今でも思うのだ。私も彼を救おうと足掻いていれば、もしかしたら……と」
   より「……それは、ミオ様が気に病む必要ないと思いますよ。
      それに今の二人にはいとしちゃんが居るじゃないですか。
      今は心から笑えなくても、いつかきっと」
   ミオ「……あの子は」
シンフォニー「む?」
   ミオ「?」
 いろほど「誰だ!」
  キヒト「…………」
   より「キヒト! ―――いや」
シンフォニー「名乗りたまえ。キヒトのではなく、君自身のだ」
  キヒト「ハッ! 流石に同じ手が通用するわけないか。
      が、流石は “元” マスターランクの傭兵だと褒めといてやるよ」
   より「抜かせ」(シャドークローを構える
  キヒト「おいおいよせよ、何も俺は戦いに来たわけじゃない。話をしに来ただけだ。
      ……まあ、どうしてもやるってんなら止めないがな。
      どうせコイツが死のうが俺本体に影響はない」
   より「チッ!」
 いろほど「それで話とは何だ」
  キヒト「聞いてくれるのかい?」
 いろほど「此処で一戦交えても互いに得は無いだろう。
      ただし、口の利き方には充分気をつけろよ?
      うちの番犬はそれでなくとも気が立ってるんだ」
   フシ「…………」(睨
  キヒト「あーはいはい」
シンフォニー「ネス達は間に合わなかったという事で良いのだろうか?」(ぼそっ
   より「多分な。それならまだ挟み撃ちにできる可能性も……」(ぼそっ
  キヒト「聞こえてるぞ」
より&シン「!?」
   ミオ「なるほど、盗聴器か。たかだか1時間半の為によくそこまで出来たものだ」
  キヒト「お褒めに預かり光栄です。
      ―――さて、太陽様。私は何分育ちが悪いので、回りくどい話は苦手なのです。
      本題に入ってもよろしいですかな?」
   ミオ「此方としても変に焦らされるのは困る。本性が出てしまいそうだ」
  キヒト「それは怖い。では、単刀直入に参りましょう。私と共に来て頂きたい」
   ミオ「……ほう」
  キヒト「勿論、危害を加えるつもりなど御座いません。
      といっても、お供の皆さんまで来て頂くわけには参りませんが」
 いろほど「断ったら?」
  キヒト「あの小さなご友人に、サメハダーの餌となって頂くしかありませんね」
   フシ「!」
   ミオ「止めなさい」
   フシ「デスガ!」
  キヒト「勿論! この男も無事では済みません。
      あの幼子を見捨てたとしても、それだけは避けたいでしょう?
      隠さなくて良いのですよ。何故なら私は知っているのですから。
      貴方様がこの男に感じている負い目を」
   ミオ「…………」
 いろほど「ミオ様ァ!」
   より「落ち着けよ、おっさん。此処で取り乱したら相手の思うツボだぞ。
      (……とは言ったものの、どうしたら良い? 
       依頼内容はミオ一行の護衛であって、キヒト達は対象外だ。
       だが……クソッ! こんな時、ネスならどうする!?)」
   ミオ「―――汝らに従おう」
   一同『!?』
シンフォニー「そ、そんな……ミオ様……!?」
   フシ「冗談デショウ!?」
   ミオ「冗談ではない。
      一方は余の身一つ、もう一方は二人分の命だ。天秤に掛けるまでもない」
  キヒト「流石はミオ様、話が早くて助かります」(仰々しい礼
   ミオ「一つ尋ねても良いかな?」
  キヒト「何なりと」
   ミオ「いとしの姿が見えないが、あの子は何処に居る?」
  キヒト「お答えできません。それを教えたら人質の意味がありませんからね」
   ミオ「余には何なりと、と聞こえたのだがな」
  キヒト「…………」
   ミオ「…………」(目をすっと細める
 いろほど「!」
   より「? (あの顔……何かあるのか? だけど逃げられるなんてヘマする訳――)」
  キヒト「ではミオ様、僭越ながら私がエスコート致しましょう。さあ、お手を」
   ミオ「いろほど、より君」
   より「?」
   ミオ「わかっていると思うが……」
 いろほど「……ええ、分かっていますとも」
   より「(おっさんは何か分かったのか……なら、) 
      言われなくとも、追跡なんて馬鹿しません」(肩を竦める
   ミオ「ならば安心だ。さあ、何処へなりとも連れて行くが良い」
  キヒト「―――本当に、この男を前にすると変わるのですね」
   ミオ「!」(腕を掴まれる
   フシ「みお様!?」
  キヒト「遅いッ!」

      (どさっ)

   より「……ミオ様? キヒト?」(硬直するミオと崩れ落ちたキヒトを交互に見る
   ミオ「―――クッ」
   一同『!』
   ミオ「ハハッハハハハハッ!! やったぞ、ついに太陽の体を手に入れた!
      これで我等の悲願にまた一歩近付いたのだ!」
シンフォニー「貴様、話が違うぞ!?」
   ミオ「何を言っている? 俺は確かに危害は加えていないじゃないか。
      まあ少し案内し易いようにはしたけどな? ヒヒッ!」
   フシ「黙レクソッタレガァ! ソレ以上みお様ノ身体デ喋ッテミロ、ブッ殺シテヤル!」
   ミオ「落ち着けって。子機が壊れて一緒に壊れる親機があるかよ。
      それともお前らの大切なミオ様がボロボロになるのがそんなに見たいか?」
   フシ「ガアァッ!!」(シャドーボール
   ミオ「!? っと……おいおい、マジで撃ってきたぞ、このバカ!」(腕で受けた
 いろほど「そりゃそうだろう」(ストーンエッジの構え
   ミオ「なっ!?」
 いろほど「ふんっ」
   ミオ「危なっ……おいお前ら、太陽サマを殺す気か!?」
   フシ「ンナワケネェダロ、ボケ! マア両足クライハ折ルケドナ!」
 いろほど「脅しの為いとしを連れて来なかったのは、
      あの子の破邪の能力で操作しながらは触れなかったからだろう?
      つまり、破邪さえあればミオ様の体から貴様を追い出すことは可能。
      後は貴様を行かせないだけだ!」(アクアジェット
   ミオ「フンッ! そんな作戦、あのガキに死なれたら意味ないだろうに」(軽く回避
 いろほど「生憎と破邪の知り合いは他にもいるんでな。
      それに救世の芽を摘むほど、お前とて馬鹿ではないだろう」
   ミオ「…………」
シンフォニー「では、先ほどのミオ様の言葉は……」
   より「これを示唆してたって訳だ。わかったら加わるぞ!」
シンフォニー「う、うむ!」
   ミオ「チッ……流石にこれは分が悪いな。逃げさせてもらうぜ」(走り出す
   フシ「待チヤガレ!」

     「前方注意って感じぃ?」

   ミオ「!?」(通路に入った途端降り注いだ声に見上げる
  サコツ「前って言ったのにぃ」(天井に張り付いてた
   ミオ「は……なっ!?」
   ネス「もう遅いって」(シャドーボール
   ミオ「クソッ!」(ほのおのまい
      (ドオォォォンッ)
  サコツ「ふぎゃんっ!?」(着地直後、衝撃でふっ飛ぶ
   ネス「っ――マジで?」(無傷の相手を見て
 いろほど「技まで自由自在なのか!?」
   ミオ「ハハハッ! 流石は海底遺跡の賢者様、素晴らしい技の威力だ!
      ……へぇ。こんなものもあるとは、ホントに頭が下がるね」
   より「? (羽なんて出してどうするつもりだ?)」
 いろほど「隠れろ!!」
   一同『!?』

      (ゴウッ)

   より「おいおい、マジかよ!?」(廊下黒焦げ+屋根が焼き消えてる。勿論ミオも居ない
 いろほど「“ほのおのまい”は使えば使うほど威力が上がる! 次はこれ以上だぞ!」
   ネス「それより急ぐよ!
      長距離飛行はできないとはいえ、見失うわけにはいかないんだから!」



      (ドタドタドタッ)

   より「居た!」(舳先に立つミオを見つけて
 いろほど「もう逃がさんぞ!」
   ミオ「逃がさん? なんだ、王手でも掛けたつもりか?
      だとしたら思い違いにも程があるな。王手を掛けられたのはお前らの方だ」
   より「強がりを……」
   ネス「いや、あいつの言うとおりだよ。見てご覧」
   より「は? ……な!?」(予定より早く港が近付いてきている事に気付いて
   ネス「なるほど、動力室に船員が居ないわけだ。
      乗組員は今頃操縦室に集められてビクビク怯えてるんだろうよ」
   ミオ「ご名答。さて、俺はあと1分もしたら飛んで退散するが、お前らはどうする?
      泳ぐのか?」
 いろほど「何が言いたい?」
   ミオ「何って……船底に仕掛けたんだよ。爆弾」
      (ざわっ)
シンフォニー「いかんネス、乗客が……!」
   ネス「……だねぇ」(汗
   ミオ「いいねぇ、そのつい数秒前まで安穏としてた顔が恐怖に歪む感じ。嬉しくなる」
   ネス「良いご趣味ですこと」
   ミオ「今際の言葉がそれで良いのかよ?」

     「そなたこそ、今際の言葉がそれで良いのか?」

      (しん……)

   ミオ「……あ? 何だ今――遺す言葉として、なかなか斬新ではあるがな。
      ――っ!??」(口を塞ぐ
   より「…………」(ぽかん
 いろほど「まさか、ミオ様なのですか!?」
   ミオ「うむ――ちょ、ちょっとまっ……!?」(慌
   フシ「ハ……ハハハッ! ヤッパリみお様ハ凄イナァ、オイ!」
   ネス「うそーん」
   ミオ「ふざけっ――嘘ではない。案外柔な能力ではないか。
      この程度の者に操られていたとは、キヒトもネヒトも、
      すこし修行をやり直した方が――ふざけるなっ!
      あた、俺の能力が! 破邪でもない奴に押し負けるはず――」

  ???「見苦しいぞ下等種。汝は吾が宿敵を見くびったのだ」

   一同『!』(闖入者を見る
   ネス「あれ、あんた……さっき会った……?」
  ???「口を慎め、傭兵。汝は今、生ける伝説を前にしているのだぞ」
 いろほど「! その口調……肌の色……貴様ァ!!」(激昂
   より「ちょっ!? お、おい、落ち着けよおっさん! 突然どうしたんだ!?」
  ???「む? 躾がなっていないと思えば、汝はあの時のクズか。
      しばらく見ない間に随分と邪気を吸ったようだな?」(クックッ
   ミオ「口を慎むのは汝の方だ、黒蛇」
   ネス「! (蛇って……)」
  ???「蛇? ふむ、どうやらまだ操られているようだ。
      今解放してやるから少し待っていろ。
      何分、まだ本土ではほとんど名乗ったことが無いのだ。
      間違った名が広まっては困る。
      ―――吾は “邪竜王” ケモノ! 海底遺跡最古にして、最強の異形なり!」
シンフォニー「邪竜王……数百年前メラルバ族の里を襲撃し、
       彼等の9割を一晩で食い尽くしたという伝説の異形であるな。
       以前サノメが教えてくれた」
   ネス「マジかよぉ……」
   より「お、おいフシ! お前もおっさんを止めてくれよ!」
   フシ「残念ダガ、気絶デモサセネェト止マンネェヨ、ソイツハ。
      オレダッテ、デキル事ナラ殴リ倒シテェンダ」
  ケモノ「そういえば暴竜が見当たらないが、奴は健在か?」
 いろほど「ッ! 殺してやる……貴様だけは必ず、俺が! この手で!!」
   より「ちょ、この状況で敵を増やすなって!
      だいたいあんた、えー、邪竜王さんだっけ? 何しに出てきたんだよ!?」
  ケモノ「当然、あの忌まわしき太陽を解放してやる為だ。
      奴を殺して良いのはこの邪竜王ただ一人。
      他の者が奴を狙うということ、それ即ち吾に歯向かうのと同義である」
   ミオ「抜かせ! 竜だか蛇だか知らないが、
      お前一人が出て来たくらいで、この状況を変えられるわけねぇだろ!」
  ケモノ「それはどうかな?」(一歩踏み出す
   ミオ「……フンッ! そんなに太陽サマと戦りたいっていうなら来いよ?
      ただし、この心臓が止まればコイツは死ぬが、俺には何の害もないぞ!」
  ケモノ「…………」(無視してどんどん歩み寄る
   ミオ「……っ」
  ケモノ「!」(ぐんっと前に出る

      (ドンッ)

   ミオ「!?」(反射的に身を引くが、こけおどしだと気付いて表情が強張る
  ケモノ「今だ!」
  たまこ「承知しました」(ミオの背後に現れる。口布で顔を隠している
   ミオ「な、いつの間に―――」

      (がしっ)

  ケモノ「よし!」
   ミオ「クソッ! 放せこのクソアマァ!」
  たまこ「ええ良いですよ。
      といっても、この子は放してくれないと思いますが」(離れる
   ミオ「?」
  いとし「ミオさま、かえして!」
   ミオ「!!? (まずっ―――)」

      (ごつんっ)

   ミオ「ガッ……そんな、なんで……」
 船内放送『皆さま、先ほど船底に仕掛けられたという爆弾は無事に解除されました。
      どうかご安心ください』
   ミオ「!? 畜生……ここまで来て……クソがあぁぁあぁあぁあああ!!!
      ッ――――」(空中で意識を失い、真っ逆さまに落ちる

      (ドボォンッ)

   ネス「ミオ様!」
   フシ「イトシ!」
 いろほど「ッ!」(走り、船から飛び降りる

      (ドボォンッ)

  ケモノ「フンッ、あれくらいの分別は付くようだな」
  たまこ「ですね」(ケモノの隣に降り立つ
   より「……おい、アイツの本体は何処に居るんだ?」
シンフォニー「そういえば……
       皆、奴の本体が何処に潜んでいるか分からない! 注意しろ!」

      (ズドンッ)

 カナバシ「その本体ってのは人混みから外れて独り言を繰り返す男口調の女で
      間違いないか?」
   一同『!』
  ???「あうっ……ぐ……!」(握り締められてる
   ネス「でかした、カナバシ!」
 カナバシ「まあな」
  サコツ「きゃーカナバシ様ァ! 素敵ぃ!!」
 カナバシ「…………」(ガン無視
   より「さぁて、それじゃあ知ってること洗いざらい――」

      (バシンッ)

 カナバシ「おっ!?」(ソニックブームが手に当たり、力が一瞬緩む
  ???「良くやったカズイ……!」(逃
   より「あ、ちょ、待て!」
  ???「待つわけねぇだろバァーカ! っと!」(船から飛び降りる
シンフォニー「くっ……!」(あと数cmというところで取り逃がす

      (ザパァンッ)

   より「クソッ!」
  たまこ「逃げられたようですね。追いますか?」
  ケモノ「捨て置け、どうせ頭を潰さねば意味は無い。
      それより天下の太陽様が戻る前に此処を離れねばな」
  たまこ「承知しました」

      (ビュオオォォォ)

   より「うわっ!?」
   ネス「っ……あれ、あの邪竜王とかいうのは?」
 カナバシ「上だ!」
  ケモノ「今日は日柄があまり良くないのでな。退かせてもらう」(姿が変わってる
  サコツ「何アイツ、本当はあんな姿してたのぉ!?」
 カナバシ「姿だけじゃないぞ。邪気の内包量も桁違いだ……」(冷や汗
   フシ「下リテ来イ、黒蛇! コノオレガ逃ガスト思ッテルノカ!」
  ケモノ「嗚呼、思っているとも。
      むしろ太陽が動けない今なら、船上にいる者全てを食い殺す事も可能だが?」
  たまこ「下手に手を出さない方がお利口ですよ。
      竜王さまも私も、今はお腹が空いていますから」(ケモノに姫抱きされながら
   フシ「……畜生!」(ぎりっ
  ケモノ「ククッ! 太陽に伝えるが良い“成り損ない”。
      契約は期限切れだ。次に吾が七本角を見る時こそ、貴様の最期となる
      ――とな。それからそこの傭兵ども!」
   ネス「!」(ビクッ
  ケモノ「竜族こそ居ないものの、なかなかどうして面白い。気に入ったぞ。
      そう遠くない内にまた会おうではないか」
   ネス「……悪いけど俺、100年後には死んでるんだよね」
  ケモノ「フンッ! 行くぞ」
  たまこ「はい」

      (ビュオォォォォオォオォオオッ)

   ネス「くっ……ったく! いちいち突風起こすの止めない!?」
   より「怒るところはそこじゃねぇだろ! あーあ、面倒なのと知り合っちまったなぁ」
シンフォニー「そ、それより早く船尾に行こう……! 
      いろほど殿がミオ様たちを引き上げているはずだ……!」
   ネス「はいはい分かってますよ~!」




   より「おーい、ネスー? 起きてるかー?」
   ネス「へいへい起きてますよー」(ベッドに仰向けで新聞読んでた
   より「あれ……なんで新聞持ってるんだ?」
   ネス「気になってた記事があるって聞いたから取りに行った」
   より「起きてたなら店に下りて来い。もう時間だぞ」
   ネス「はーい。ところで、結局あの事件で操縦室に居た奴は身元わかんなかったって。
      ほらここの記事」(新聞を手渡す
   より「ん……そっか。となるとそこそこデカイ組織だな。
      そういや、さっきキヒトが足引っ張ったお詫びって菓子持って来たぞ。
      もう帰ったけど」
   ネス「えぇー? 別に気にしなくて良いのに、ホンっト律儀だねぇ。
      ま、律儀って言えばミオ様もだけどさ。
      殆ど役立たずだったんだから、減額してくれて良いのに」
   より「いいじゃねぇか、くれるって言うんだから。
      それにお前の言ってた面白みのある仕事ってのはクリアできただろ?」
   ネス「ふむ……まあ、そうだね。
      月に2回くらいだったら、ああいうスリルがあっても良いかも♪」
   より「…………」(ピシャリ
   ネス「どしたの?」
   より「……じゃあ、これの責任を取ってもらおうか?」

  ケモノ「邪魔しているぞ、傭兵」

   ネス「……軽口も程ほどにするよ」


     続く……?

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pkmn大好き擬人化描きの腐&夢。異色肌はデフォでトカゲ人が性癖。
性格はビビリの偏屈でうっかり屋。

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